心に、素直に。

日々の備忘録

その映画を観るタイミングはもしかしたら決まってるのかも

 

最近もっぱらインドアなので

よくDVDを見ている。

 

それで観る映画がどれも

自分の人生に影響を与えるレベルで

 

前回のコジコジに続き

https://haruradio.hatenadiary.com/entry/2018/10/04/095405

今このタイミングで観るものが

私の人生の中にスポンジみたいに染み込んでくる。

 

 

それで何を観たかといえば、

 

 

監督・脚本:河瀬直美

主演:樹木希林永瀬正敏内田伽羅

『あん』

 

 

監督:武正晴  脚本:足立紳

主演:安藤サクラ新井浩文

『百円の恋』

 

 

監督・脚本:西川美和

主演:本木雅弘

永い言い訳

 

 

それぞれの個人的な感想を言うと

 

『あん』は

私たちがそのままで既に完璧な存在であるその理由と

世界と話しをする方法。

 

 

『百円の恋』は

女に生まれたら1度は観ておきたい映画

その価値観、一気に逆転する。

 

 

 

永い言い訳』は

自分の人生って一体誰の?

 

 

 

 

 

今日観たのが『永い言い訳』で

その感想をもう少しだけ。

 

 

自分の人生は

自分が作ってると思って来たけれど

 

でも結局は

他に依存してる。

 

あなたによって、安心し

あなたによって、苛立ち

あなたによって、不安になり

あなたによって、恐怖し

あなたによって、笑い

あなたによって、、、

あなたによって、、、

 

 

私の心は、そのあなたに触れなければ

変化を体験できない。

 

 

そう思えたのは

ここ最近、安定という時間の中にいて

 

何をしても、面白がれない心の停滞と

退屈を感じ出していたから。

 

よくいえば同じ場所に居続けて

色んなことができるようになって慣れて

 

動揺が少なくなった。

 

=変化が少なくなった。

 

 

でもそれは、毎日の繰り返しで

絶望の未来が怖くなり出す時でもあって

 

 

私の場合は、こうなる事から逃げるのに

環境を変える

というのを毎度繰り返してる。

 

 

今感じてるその退屈から逃げるために。

 

今感じてるその恐怖から逃げるために。

 

 

 

退屈と恐怖の間を

振り子のように行ったり来たりするのが

私の定番だったりする。

 

 

多分私はそうやって環境を変えることで

無理やり変化を作っていたように思う。

 

 

それは、お酒を飲んで

一時的に麻痺したり、忘れたり、

高揚したりする刺激に近い。

 

 

だから、また繰り返す。

 

 

 

 

でも映画を見た時に思ったことは

 

何か、先に用意されたシナリオがあるわけじゃなくて

 

今まさにその人生が書き続けられている

その最新その末端に

私たちは常に立ち続けている、

という事。

 

私たちの目の前は常に白紙。

 

 

もちろん映画は

すでに結末の書かれた脚本を

俳優達が演じていくけれど

 

 

この映画ももれなくそうだけど

 

 

でも

本木雅弘演じる小説家の幸夫が

妻を無くす前と後の

他人との関わり方

 

不器用で手探りで目的のない

その様が

 

この先の人生が

何も決められてるわけではないというのを

教えてくれた気がした。

 

 

 

 

終盤に出てくるシーンで

言葉を生業にするその小説家の書く言葉に

 

人生が自分のものであると

独りよがりの世界を

ばさっと両断する勢いがした。

 

 

 

自分の人生の中で起こる

あの時誰かによって感じた

あの衝撃さえ

 

その誰かが私にそうしなければ

私の中に生まれない変化だったことを思い出す。

 

 

 

何も感じられないような心の時は

安定の中で冒険を忘れてる事がほとんどだけど

 

その今だって

停滞してるように見えてるだけで

現在進行中だった。

 

 

でもそれを壊すのは

私の場合、ポジティブな出来事より

断然ネガティブに見えるような出来事だったりする。

 

 

それを面白がれるほど

本来自由な発想が出来るものだけど

 

大人になると目の前ではなくて

未来の不安と過去の記憶と

自分が傷付いてることばかりに目がいって

 

それらを良いと悪いに振り分けることに忙しい。

 

 

 

 同じ色しか使えないと思ってる。

 

まっ白な紙を目の前に 

たくさんの色が用意されてることに

気付いてないだけ。

 

 

今既に冒険の中に放り込まれてると

気付くだけ。

 

 

 

 

 

 

 

ちなみに劇中、

小説家の幸夫がトイレで携帯の不在者着信を

見る場面があるのだけど

 

その日付が今日と同じ10月12日ってことに

なんだかゾワっとして

書かずにはおれんかった。